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第64話 | (すなにうもれたじぞうぼさつ) 砂に埋もれた地蔵菩薩(竜洋町) |
400年以上も昔の、ある夏のこと。大雨のため天竜川に大水の出た次の日。竜洋町平間の村人が、川沿いで、薪にする木の切れはしを拾っていました。 すると、川辺のあたりに砂に埋もれた木があるのが見えました。「はて、なんじゃ」と近づいて拾い上げてみると、木片かと思っていた木は、何と地蔵菩薩でした。 村人は、「おッ、これは仏さまだ。火を焚いたりしては、罰が当たるぞ」と、堤防の松の木の傍に安置しました。 これを見た村の人たちは、「尊い仏様に違いない」とお参りする人が何人も訪れるようになりました。 この話を聞いた、隣村の岡の、「天竜山聖寿寺」の儀歳和尚は、平間の村人たちに、「それは、尊い仏様だ。ちょうどお前達の村には、お寺がない。それを本尊様にして、寺を建てるといい。私が出来るだけのことはしてやる」と言って、お寺の創建のため、弟子の玉峯和尚を開山するために、平間によこしました。 こうして、天文2年(1533年)にできた寺が、「福聚山願成寺」と言われています。 (続々遠州伝集 より) 昔、天竜川は、途中、東に流れていく川と西に流れていく川と大きく2つに分かれ、平間地区の付近には、東の川が流れていました。 現在も竜洋町の北東部(竜洋町役場の北側)の平間地区に、「福聚山願成寺」、岡地区には、「天竜山聖寿寺」があります。 |
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