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第34話 | (いぼとりじぞう) 疣取り地蔵(袋井市) |
三川地区見取に、昔「柚の木地蔵」というお地蔵様がまつられていて、このお地蔵様には、こんな話が伝えられています。 昔、見取村に「籐左衛門」という庄屋があり、「りゅう」という9才になる美しい娘がいました。この娘にはどうした事か、急に「いぼ」が体中に出来て見苦しくなってしまうと、お母さんは、「これは大変、柚の木地蔵様にお願いしてみましょう」と近くの柚の木地蔵様にお参りにいきました。すると、一緒に来た妹の「しん」が両手を合わせて、「お姉さんのいぼを取ってくれるなら、私は、いぼが出来てもかまいません」といって拝みました。これを聞いた母親は、「そんなことを言ってはいけません。いぼが出来たらどうします」と叱りました。それから3日程すると姉のいぼは消えてなくなりましたが、妹にいぼが出来てしまったので、母親は妹を連れてもう一度、柚の木地蔵様にお参りして、妹のいぼも治して下さるように一生懸命に拝みました。するとお地蔵様は、これもすぐに聞いてくれて、妹のいぼも、程なく取れてしまったという事です。こんなことから、土地の人は「疣取り地蔵」と呼ぶようになりました。 (「袋井に伝わる昔話」より) |
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