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第17話 | (むらびとのいのちをすくったへび) 村人の命をすくったヘビ(森町) |
森町飯田(下飯田)に伝わるお話です。今から400年くらい昔のこと。太田川に大水が出て、堤防を越えそうになりました。でも、村の人たちはそのうち雨も止むだろうと思って、堤防の上から、荒れ狂う流れを見ていました。 するとその時今にも水が超えそうになった堤防のあちこちから、何百匹ものヘビが、村人たちの方へ這い寄って来ました。 気味悪くなった村人たちは堤防の下へ逃げたのですが、ヘビは後を追うように、ズルズルと這って来るので小高い山の上まで逃げました。 その時、大きな音とともに今まで一度も切れたことがない堤防が崩れ、濁流がものすごい勢いで流れ込んできて、田も畑も家も一瞬のうちに飲み込まれてしまいました。不思議な事にあれだけ沢山いたヘビは、その時にはもう1匹も居ませんでした。 村人たちは、この恐ろしかった洪水の話をする度「命を救ってくれたヘビをいじめてはいけない。」と言ってきました。 何回も話されたこの話は、今日までも残っています。 (「森町に残るむかしの話」より) |
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