中遠広域事務組合
トップ お知らせ更新情報 中遠広域事務組合 粗大ごみ処理施設 一般廃棄物最終処分場 中遠めぐり 中遠昔ばなし ごみ探検隊 環境への取り組み リンク
トップ中遠昔ばなし > おこん嬢(豊田町) ←前へ戻る

中遠昔ばなし

第16話   (おこんじょう)
おこん嬢(豊田町)

おこん嬢(豊田町)

 1573年の大晦日の夜のこと。甲州の武田方の武士、川井助久朗直澄が数百の兵を率いて、突然、徳川方・平野重定が守る加茂の砦を襲撃してきました。
 重定はこれを迎えてよく戦いました。味方の多くを失った直澄は遂に逃げる覚悟をしたのですが、重定の追撃があまりにも激しく逃げ道を失ったため、窮余の策として城の奥に入り込み、居合わせた重定の妹おこん嬢を抱きかかえ、これを盾に逃げようとしました。
 困惑する重定におこん嬢はけなげにも「にいさん、かまいませんから私もろとも突き刺してください」と励ましたのです。
 重定もついに勇気を奮い、妹もろとも直澄をつきさしてしまったそうです。大将を失った攻撃軍はそのまま退却。城は危うくも無事を得たのでした。
 村人はこのおこん嬢をあわれんで、小さな祠を立ててまつりました。今、その祠が寺谷用水の傍ら、加茂東地区にあります。

(郷土研究資料第5集「ふる里の石碑」より)

←前へ戻る

COPYRIGHT (C) CHUEN AREA JOINT ADMINISTRATION BLOC OFFICE ASSOCIATION ALL RIGHTS RESERVED. ↑このページの先頭へ